
FileMakerとRPAを活用した業務自動化PoCを実施しました
はじめに
近年、多くの企業でDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進や業務効率化への取り組みが進んでいます。しかし、日々の業務の中には、依然として手作業によるデータ入力や転記作業が数多く残されているのが現実です。
今回、当社ではFileMakerを活用した業務システムとRPAを組み合わせた業務自動化のPoC(概念実証)を実施し、無事に検証を完了しました。
本記事では、その取り組みの概要や開発プロセス、得られた知見についてご紹介します。
背景
企業では、社内システムに入力した情報を別のWebサービスへ登録したり、複数のシステムへ同じ内容を入力したりする業務が少なくありません。
このような業務には、
- 同じ内容を何度も入力する必要がある
- 入力ミスが発生する
- 担当者によって品質にばらつきが出る
- 作業時間がかかる
といった課題があります。
特に、業務システムで管理している情報を外部サービスへ反映する業務は、多くの企業に共通する課題の一つです。
そこで今回は、既存の業務システムを活かしながら、データ連携とブラウザ操作の自動化によって業務負荷を軽減できないか検証を行いました。
PoCの目的
今回のPoCでは、既存業務システムを起点として、外部Webサービスへの情報登録を自動化できるかを確認することを目的としました。
単純な技術検証だけでなく、
- 実際の業務フローへ組み込めるか
- 現場担当者が運用できるか
- 将来的な拡張が可能か
という観点も重視しています。
実施内容
PoCでは、FileMakerに入力された情報をもとに、自動的に外部サービスへ情報を登録する仕組みを構築しました。
実現した流れは以下の通りです。
- FileMakerへ情報を入力
- ボタン操作でデータを出力
- 自動処理を起動
- Webブラウザ上で情報を入力
- 登録内容を確認
また、テキスト情報だけでなく画像データについても連携可能であることを確認しました。
これにより、単純なデータ入力だけでなく、より実務に近い運用が実現可能であることが分かりました。
開発手法
今回のPoCでは、AI支援開発ツールを活用した仕様駆動開発を採用しました。
一般的なシステム開発では、事前に詳細な仕様を作成し、その内容に沿って開発を進めます。しかし、実際の業務改善案件では、現場で運用を確認しながら仕様を固めていくケースも少なくありません。
そこで今回は、お客様先へ訪問し、実際の業務担当者様と画面を確認しながら開発を進めました。
運用方法や業務フローをヒアリングしながら、
- 入力画面の構成
- データ出力形式
- ボタン操作の流れ
- 画像データの取り扱い
- エラー時の運用方法
などを整理し、その場で試作・検証・修正を繰り返しました。
AI支援開発ツールを活用することで、従来であれば持ち帰り対応となっていた内容についても、その場で修正しながら確認できるようになり、非常にスピーディーな開発を実現できました。
現場で感じた仕様駆動開発のメリット
今回特に有効だったのは、「仕様を先に固める」のではなく、「実際に動かしながら仕様を固める」ことができた点です。
現場では、
- やはりこのボタンの方が分かりやすい
- 画像も一緒に連携したい
- この項目も必要になるかもしれない
といった要望が次々と出てきます。
従来の開発では、それらを持ち帰って再設計する必要がありました。
しかし今回は、仕様駆動開発とAI支援開発を組み合わせることで、その場で改善案を反映し、即座に動作確認まで行うことができました。
このサイクルの速さは、PoCとの相性が非常に良いと感じています。
検証結果
今回のPoCでは、以下の点を確認することができました。
- 既存業務システムを活用した運用が可能
- データ連携が可能
- ブラウザ操作の自動化が可能
- 画像データの取り扱いが可能
- Mac環境での運用が可能
- ボタン操作によるワンクリック実行が可能
技術的な課題も一部確認できましたが、PoCとしては十分な成果を得ることができました。
今後の展望
今回のPoCは技術検証段階ですが、今後はさらに幅広い業務への展開が期待できます。
例えば、
- 各種Webサービスとの連携
- 情報更新作業の自動化
- SNSとの連携
- 顧客管理システムとの連携
- 社内業務の自動化
など、多くの業務へ応用可能です。
特に、既存システムを活かしながら段階的に自動化を進められる点は、大きなメリットだと考えています。
まとめ
今回のPoCでは、FileMakerとRPAを組み合わせることで、既存業務を大きく変更することなく自動化できる可能性を確認することができました。
また、AI支援による仕様駆動開発を活用することで、現場で発生する要望や改善点へ柔軟に対応しながら、短期間で検証を進められることも大きな成果でした。
今後も当社では、AIやRPAを活用し、お客様の業務改善や生産性向上につながる取り組みを支援してまいります。
業務効率化やシステム連携をご検討中の方は、お気軽にご相談ください。

西村 力也
代表取締役
2002年からWeb制作・システム開発に従事。React、Next.js、TypeScriptを中心としたモダンなフロントエンド開発の専門家。AI検索最適化(AIO)の先駆者として、ChatGPT、Perplexity等のAI検索エンジン対応を推進。三重県津市を拠点に、東海地方の企業様のデジタル変革を支援しています。
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